月桃-香りに宿る、守りの想い

月桃-香りに宿る、守りの想い

2026.07.06

月桃(げっとう)は、沖縄の野に自生するショウガ科の植物で、初夏になると、うっすらと紅を帯びた白い花を鈴なりに咲かせます。風が吹くたびに、甘くやわらかな香りがあたり一面にひろがり、道行く人の心をそっとやすらがせてくれます。

沖縄では古くから、旧暦十二月の「ムーチー」という行事に、この月桃の葉で餅を包む習わしがあります。葉に宿るすこやかな香りが邪気を祓い、家族の健康と幸せを願う想いを託されてきました。ひとひらの葉に、大切な人を想う心が幾重にも重ねられてきたのです。

台風の強い風にも折れることなく、幾度も葉を茂らせては再び花をひらく月桃の姿は、幾星霜を経てなお色褪せることのない絆のかたちに重なります。しなやかに、けれど確かに寄り添いつづけるその強さは、ふたりが歩む道のりにも似ています。

香り立つ月桃の葉がそっと大切なものを包み込むように、変わらない想いは、ふたりの手のなかでいつまでも静かに息づいていくことでしょう。

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